つばさ #62 (6/8)
人間関係がだんだん複雑になって来て
面白くなってきた。
井上和香の父親は軽い痴呆症で、
それを苦にして和香は恋人と
別れたんだね、きっと。
父親は「まだらボケ」というやつだから
娘に介護されながら、たまに正気にもどって
時々娘の気持ちが分かるんだ。
つらそうな顔をしてるもんね。便秘みたいな。
でもひょっとすると、
あの父親は痴呆症なんかじゃ、ないのかも
知れない。
「♪俺がいたんじゃお嫁にゃいけぬ♪」
の心境だろうか。
背中に倶梨伽羅紋紋でも背負ってる
じゃないの?「まんが」というやつ。
若気の至りで、「ムショ」に入ったりして。
牢屋が似合う顔だよね。
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「ラジオぽてと」がイベント会場に
病院を選んだのは大正解だよ。
お年寄りたちのリハビリに役立つしさ。
このアイデアはつばさのアイデアなんだよね。
真瀬は自分のアイデアみたいな顔をしてる
けど。
そしてもとを正せば、またまた加乃子の
お節介から始まってるんだよね。
加乃子は「甘玉堂」では厄介者みたいだけど
加乃子が大騒ぎすると、その後には
大抵、すばらしい、つばさへの
インスピレーションが生まれるんだよ。