私は「上島竜兵」が好きだ。
誰が何と言おうと好きだ。
49歳の肌を濃い目のドーランで塗り固めて
それでも誰も気付かないだろうという
ベテラン芸人らしからぬ「まぬけ」で
「いい加減」な感じ大好きだ。
今日の話だって「耳にタコ」が出来るほど、
さんざ、聞かされた
「またその話かよ」の話しなのに
初めて話すような真顔な顔をして話すのだ。
私は竜ちゃんが好きだから聞いている間に
「うんざり」から「どうせウソだろ」から
「そんな事もあるかもね」になり最後は
オチで「ゲラゲラ」笑ってしまった。
竜ちゃんなりに小さな話しを大きくして
作り話を精一杯「こなして」いるのだ。
2,3年前、リーダーの肥後とタイにロケに
行った時、
たまたま乗った牛車のおじさんが
牛を右にやりたい時は、牛の肛門を右にさすり、
左にやりたい時は肛門を左にさする。
「手綱は持っていました」とここは断言する。
カメラマンさんが牛を撮ろうとしたら
「牛はカメラに自分が映るのを
怖がるんでしょうね」
ちょっと無理のある珍説を披露する。
でも、そんな事もあるかとも思わせる。
鳥なんかは「目」の絵を嫌うもんね。
牛がカメラに驚いて、田んぼのあぜ道を大暴走!
おじさんが必死に肛門をいじっても牛は興奮して
止まろうとしない。
竜兵と肥後は命の危険を感じて大騒ぎしたらしい。
手綱で止めれば良さそうなものだが
「手綱は持っていなかった気がします」
と竜兵は証言を一転して翻して、
話しの辻褄を合わせた!
「手綱」の存在を「あいまい」にした。
「前方の高速道路でトラックにぶつかりそうに
なったら飛び降りよう!」
と竜ちゃんは肥後と決断する。
幸いにして、トラックの合間に高速道路を
横切る事ができて牛車は土手に横転。
そのとき御者のおじさんの人差し指が
牛の肛門に、第二関節まで突っ込まれていた。
「指を第二関節まで突っ込むのが
サイドブレーキだったんですね」
というのがオチ。
野口五郎が「ウソだろう?」と言うとムキになり
「カメラでちゃんとおさえてあります。でも
ディレクターがそれを見て肛門は放送に
耐えないということで・・(つまりボツ」
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お堅い話しをすると、
芸人には2つのタイプがあると思う。
ひとつは「芸」がうまくて「人間」が
面白くないタイプと、
もうひとつは「芸」はヘタだけど「人間」が
面白いタイプで、
前者は舞台芸人に多くて、竜兵は後者だと思う。
「芸」が面白くて「人間」も面白いという
芸人さんは滅多にいませんね。
舞台もできて、バラエティでも使えるという。
今1番私が気になってるのが「ナイツ」で
「ナイツ」は舞台芸人のような気がする。
テレビ向きではない気がする。
「あるある」ものの先駆者の(たぶん)
テツandトモは最初はバラエティにも出てた
けど、結局、舞台芸人になりましたね。
彼らの失敗はネタがいつも同じなのと
「歌」がうまいので勘違いして
変な方向に行ってしまった事だと思います。