まんぷく 絵描きの恋
泣き虫画家は美大出身。
でも絵を描く鍛錬は毎日しないとスキルが劣化する。
その後、街に出て歩き回り店をのぞいたり
バイトしたり
女の子を探すべき。
まだ付き合った経験がないという事は童貞でしょ。
胸にせつない片思いの炎をしまう引き出しがない。
芸術家ならば特にラッキーな時間なのだ。
この得難い時間を師匠のアトリエで
他人のその人なりの美の礼賛を読み
一生に一度の得難い時間を浪費して、どうするのだ!
街に出て、美しい人を探せ!
皮肉ながら片思いほど好都合だ。
少し離れた所から毎日、決まった時間にながめて
かなわぬ恋に身を焦がすのだ。
顔を見れただけで一日が幸福になる初恋の美しい人。
街の騒音や遠く聞こえる音楽すら夢の様だ。
美大で好きな人はいただろう。
でもこの人の為なら簡単に死ねる、そな人には出会ってないだろ。
やがて直接会話をして現実に幻滅するまでの
かけがえのない、せつない胸の炎
これを生涯忘れなければ、きっと、いい絵が描ける。
本で学べるものではない。
いくら泣いても物事は始まらない。
毎日の木炭デッサンのあと外の空気を吸いに外出しろ!
街を歩いて美しい人を探せ!
まだ童貞なら幸いだ、必ず、天使に会える。
片思いを体験できる。
うらやましい限りだ。
それが君の絵のかてになる。
淡雪みたいにすぐ消えるから、シッカリ胸の引き出しに
しまって置けば。
幸ちゃんもやがて失恋して「詩人」になる。
こっちはただのいい思い出だろうけど。