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2019年7月 9日 (火)

やすらぎの刻~道

しのちゃんは他人の家に長居しすぎた。
根来家の両親には世話になったし
根来家の子供たちには情が移った。
息子の三平とは恋仲にまでなってしまった。

戦争が始まり、
根来家の息子たちは出征の時が近い。
次男の公次は海軍に志願してすでに戦争してる。
思いをよせる三平にもやがて赤紙がくる。

ところがしのちゃんは
男なら戦争してお国の為に勇敢に戦うべきだと信じている。
死ぬことだって恐くない!

でも根来家で
今にも召集される三平たちの前でそれを言うと
死んで来い!と言っている様なもので
心静かに戦地に赴こうとする男たちの邪魔になる。
決して無責任で言っている訳ではないのだが。
今は言うべきではない。

しかも三平が戦死するかも知れないと考えると
さすがのしのちゃんも気持ちは裏腹なのだ。

ちょっと他人の家に長く居すぎたね。
どこに行くのかアテはないけど
根来家を出るのもいいかも知れない。

それも早くしないと三平に赤紙が来て
家の中がごたごたするから、時機を逸する可能性がある。

室井先生が戦死した。
思想犯だから最前線だ。
本当に前から撃たれたのか怪しい。
死刑と同じだからね、案外うしろの味方に撃たれた
かも知れないよ。
鉄兵が焼いた本に書かれていた名前の2人が捕まり
これまた最前線に送られた。帰還の可能性はゼロでしょ。

室井先生の祭壇は質素だった。
戒名が書いてない。坊主は来なかったんだ。
骨箱の中身もひどいね。
後に残された小夜子先生には子供がおらず
狭い部屋が広く感じた。

戦争では前途有為な若者がたくさん亡くなり
国家としてもったいないよね。
戦死してから靖国神社に入れられて
「おめでとうございます」と言われても。

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