ひとりごと
たまにですよ
のべつだと世間に恥ずかしいので
家のもんに押し入れに閉じ込められますから
ホントにたまになんですが
この無性にね、ぶら下がりたくなるんです。
おのれの祖先は猿だとつくづく感じる瞬間
なんですね。
人間は進化するもんですが私の場合
こんな時は恐らく退化しているのでしょう。
でも家にぶら下げる所があるお宅は
少ないというか、ほとんどないと思うのでありまして
私んちもありませんで
まさか庭の木にぶら下がる訳にはねぇ
首つりと間違われますから(間違いなく)
で、サンダルはいて公園に行きましてね
公園には子供用の鉄棒がありますから
子供用なのでちょっと低い!
それに近頃雨がバカみたいに降って
鉄棒の下に水たまりが出来てましてね。
低いうえに水たまりなので、当然足がぬれます。
足だけならいいのですが、ヒザを曲げても
水たまりにさわってね、濡れるのです。
濡れまいと頑張ってヒザを曲げると
太ももがつったりしまして
太ももはつると痛いもんですね。
これはダメでしょ!と思って腕に力を入れますと
ぶら下がるつもりが懸垂になりまして
懸垂はきつい!
俺は子供用の鉄棒の下で水たまりで死ぬんだなんて
レベル4の避難警報が頭の中をかけめぐりまして
あれですねぇ、後悔というものは先にたちませんね。
これはいけないと両足を前に出しますと
今度は腹筋がつりましてね、痛いの痛くないの。
公園には幸い誰もいなかったから良かったものの
ひとりで子供用の鉄棒で大騒ぎしました。
遠くで運動会があるのか、威勢のいい曲がして
まるで私を応援している様で照れ臭かったですが。
公園の脇に工事している家がありまして
養生の布がはってありまして、こちらからは
何も見えないのですが、工事の人の声は聞こえました。
「何やってんだ?」「運動だろ」
まさしく年寄りが運動していたのですが
すぐにやめて帰りました。
ちょうど昼メシ時で、弁当のおかずにされてしまって。
結局ぶら下がりたい気持ちはそのままで。
部屋の蛍光灯にぶら下がってやろうかしらん
(むしゃくしゃする)
怪我して血だらけになるか(ああ退屈)