エール
団長が涙ながらに語った心の悲痛な叫びを
聞いて、裕一も泣いた。
感動で団長とひとつになれた。
作曲だって同じだろう。
自分の心が揺さぶられる曲を作らねば
相手の心に響きはしない!と思う。
みんな感覚は鈍くはないからね。
誤魔化しはきかないからね。
作曲家の熱量はそのまま伝わる。
残された時間は少ないけれど
一気に出来上がるのではない?
案外、「で?」の答えもそのへんにある気がする。
裕一は甘かったんじゃない?
才能はあるけど
腹の底から爆発させていないんだよ、きっと。
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音の姉の婚約者の軍人さんはカッコいい。
軍服はいいよなぁ。
背すじがのびて、何か強い信念を感じる。
今から軍人だと
戦争が始まれば、最前線だね。
そこがかなり可哀想すぎる。音の姉も含めて。