テレビ日記
日本の武道には
「小よく大を制す」という精神論がある。
体格や技術が劣っている者が
困難を乗り越えて強い敵に勝利する。
もう一つ、日本人の気質にあうものに
「判官びいき」というものがある。
弱い方に肩入れして味方になり声援する。
歴史を見ても、源頼朝より源義経の方が
日本人は好きで、
「義経千本桜」など、歌舞伎・浄瑠璃で
人気を博して史実を曲げてまで
義経の虚像に熱狂した。
忠臣蔵だって同じ。
日本人は弱くとも本望をとげようと
頑張る姿が好きなのだ。
俗に言うなら「勇気をもらった」という事か。
昨年のサッカーW杯で、明らかに格上の
ドイツ、スペインに勝利して日本全土が歓喜
しました。
あの喜びは、サッカー大国といわれる欧州や
南米の国々が勝利して母国民が喜んだのとは
日本の場合、趣を異にしていたと思う。
単に試合に勝ったというだけでなく
日本人独特の精神文化が共存したのだ。
「試合に勝利」
プラス「小よく大を制す」の快感。
困難に負ける事なく、ひたむきに頑張るのが
日本人は好きなのだ。
それはスポーツや歴史の世界だけではない。
「鉄道オタク」という文化が日本にはある。
世界に広がる「鉄道オタク」など
問題にならない程、日本の「鉄道オタク」は
熱量が格段に違う。
「乗り鉄」「撮り鉄」など細分化も進んでいる。
六角精児さんの「呑み鉄」なんてのもある。
中川家の駅員のアナウンスものまねや
黄色い服の人の駅員や列車音ものまねなど秀逸だ。
「鉄道オタク」の言い分は色々あるに違いないが
先頭の機関車がうしろの長い車両を頑張って
引く姿を擬人化して感動してしまうのだと思う。
もうすぐ私が愛する大相撲は初日を迎える。
「小よく大を制す」のいわば「親方」みたいな
ものだ。
朝ドラの再放送で大相撲が舞台の「ひらり」も
毎日、観るのがとても楽しみだ。