私は何も社会に貢献することなく
ムダに今日まで生きて来て
ついに、というか、おそロシアというか
洗面所の鏡に映る自分の姿は
まぼろしであってくれ~的な
もっとハッキリ言えば、いつ死んでも
誰も気がつかないホド
棺桶に体全体を入れている「身」だから
もはや他人様にどう思われようが構わない
これを前置きして言いますが
(分かりにくい? 要するに「僕」はクソジジィより
さらに上の年齢・・という)
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あのちゃんはイイね! そそられる!
「僕」の下半身はすでに棺桶の中なのに、
まるきしゾンビなのに、そそられる!
あのちゃんはピーマン、やパプリカが苦手で
段ボールひと箱もらっても食べられないから
困っている。赤や緑のピーマン。
舌が「子供」なんだ。苦味のうまさが分からない。
かわいい。
しかも着替えが出来ないのか仕事場ではパジャマのまま。
「ねんね」なのかな。う~ん、そそられる。
「僕」は世間的には人間あつかいされておらず
どちらかと言えば「ゾンビ」なのに、そそられる。
男てぇーものは、土台、女の子の甘えたしゃべりと
鼻声に弱い。
しかも「あのちゃんは意外に胸が大きい」とか
「あのちゃんのお尻は」とかいうヤツもいて
あらためて映像を見なおしたりして、う~ん
「確かに」「わかる~」
死にぞこないの「僕」の目が生き返り
怪しい光を取り戻したりして。
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さらにあのちゃんは「ねんね」なのにとどまらず
「毒のある鋭いトゲ」をウチにかくしている。
SMの女王みたいな。
甘い言葉で気安く近づく男どもを手きびしくはねつける。
ますます、そそられる。幼さと「むち」と。
もう向かう所敵なしではないか。
あのちゃんは、間違いなく、そそられるのだ。
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あのちゃんに「恐怖」があるとすれば
有吉の壁ではなく、年齢の壁だ。
もうすぐやって来る25歳の壁、27歳の壁そして
観念すべき30歳の壁だ。
あとは坂道をまっさかさまに転げ落ちて行く。
でも今が良ければいいではないか。
ピーマンがダメ、パジャマを着て、滑舌わるし
毒のある言葉で「なめんなよ」で。
いや~あのちゃんはいい。天国か地獄か「僕は」
とにかく一緒に連れて行きたい。